2006年2月のテーマ写真館




 《 大人への大変身−魚 》


スズメダイやキンチャクダイなどの仲間には、雄がある一定の広さのテリトリーを持ち、その範囲内に入って来る同じ種類の魚の雄を追い払う性質があるそうです。こうしたテリトリーは餌場であり、その範囲内にいる雌を自分のパートナーとして繁殖するハーレムでもあると考えられています。そのため、テリトリーを守るため、他の雄が侵入すると追い払うのです。雄の成魚はお互い体色や模様で見分けて争いになるため、こうした争いに巻き込まれずに成長するため、幼魚はまったく違う目立つ体色を持ち、「私はテリトリーを狙うものではありません。」と、体色で表しているのではないかとも考えられています。幼魚からやがて成熟してくると、ホルモンの分泌によって成魚への色変化が起こると考えられています。


モンガラカワハギの幼魚

モンガラカワハギの成魚

ミナミハコフグの幼魚

ミナミハコフグの成魚


ホホスジタルミの幼魚

ホホスジタルミの成魚

マダラタルミの幼魚

マダラタルミの成魚


ツユベラの幼魚

ツユベラの成魚

カンムリベラの幼魚

カンムリベラの成魚


オビテンスモドキの幼魚

オビテンスモドキの成魚

シロブチハタの幼魚

シロブチハタの成魚


ヒレナガハギの幼魚

ヒレナガハギの成魚

ナンヨウツバメウオの幼魚

ナンヨウツバメウオの若魚


クロスズメダイの幼魚

クロスズメダイの成魚

ヒレナガスズメダイの幼魚

ヒレナガスズメダイの成魚


サザナミヤッコの幼魚

サザナミヤッコの成魚

タテジマキンチャクダイの幼魚

タテジマキンチャクダイの成魚


 ◆ 海の一言 : 『タテジマキンチャクダイ』


人間は勝手なもので、魚を釣り上げて糸を持ってぶら下げたときに、魚の縞模様がどのように見えるかで、縦縞、横縞を決めています。そのため、泳いでいる時は横縞に見えますが、頭を上にして吊り下げると縦縞に見えることから「タテジマキンチャクダイ」となったとされます。



海の写真のボルボックス  © 中村庸夫 無断転載を禁止します。