2005年2月のテーマ写真館




 《 北極圏のバフィン島 》


グリーンランド西にある、カナダで最大、世界で5番目に大きい島で、我が国本州の2倍ほどの島です。古くからアジアからベーリング海を渡ったイヌイット(エスキモー)が住んでいました。白人ではアイスランドのヴァイキング、レイブ・エイリークソンが植民地を探す航海で997年に島を発見して「ヘルランド」と名づけました。その後、1616年にイギリスのウィリアム・バフィンが島を探検し、彼にちなんでバフィン島とされたのです。冬は島周辺の海が全て凍って氷に閉ざされます。海が凍るとイヌイットは昔は犬ぞりで、現在はスノーモビルで自由に渡り、アザラシやカリブーなどの狩猟をして生活しました。私は幻のクジラ、イッカクを見るため、一か月間氷の上を旅しました。


氷山の周りを海氷が囲む

高く聳えた氷山にかかった霞

北極圏のバフィン島最北部のイヌイットの村、アークティックベイ


水面から角を突き出して争うイッカク

水中のイッカク

氷が割れると幻の鯨、イッカクがやってくる


シロイルカと呼ばれるベルーガ

氷の海に姿を現したベルーガ(シロイルカ)

氷の海で水中撮影に挑んだ


氷が割れた所は、浮かぶ氷を筏の代わりにして渡る

いたるところに乱氷群が聳え、行く手を阻みヘリコプターでの移動を余儀なくされた

海が凍った上をスノーモビルでそりを引いて旅をした

イヌイット(エスキモー)のサングラス

イヌイットのモニュメント

スノーモビルで移動し氷上キャンプを行った


 ◆ 海の一言 : 『一角』


もともとの一角は馬に一本の角が生えた想像上の動物でした。北極圏で鯨類のイッカクがイヌイット(エスキモー)の人々によって狩りをして肉を食べられているのが発見され、角がヨーロッパに運ばれて、不老長寿の妙薬として金と同じ重さで取引されたこともあるそうです。



海の写真のボルボックス  © 中村庸夫 無断転載を禁止します。